13月33日、エビル競馬場にて魔王賞のレースが行われた。
魔王賞はその名の通り、芝666666メートル、ダート666666メートル、マグマ999999999キロメートルの複合コースを一晩掛けて走るハードなレースであり、魔界中からエリート魔戦馬が集まった。

完全武装した魔戦馬およそ666頭がゲートに並び、全ての馬と騎手達が殺意に満ちた眼光で周囲を睨みつける。そしてスタート直後からそこかしこで嘶きと金属音が鳴り響き、血の雨が観客席まで降り注ぐ。

怒涛のような殺し合いの塊がコースを駆け抜け、66時間後にゴールラインへと戻ってきた。
見事ツノ差の接戦で一着をもぎ取ったのは77番人気でオッズ77777倍のキルエブリワン。ゴール寸前まで争っていた二着のジェノサイドマシンの喉笛を食い破った事が勝利へと繋がったようだ。

表彰式では、キルエブリワンと騎手目掛けて観客席から熱い罵声と無数のはずれ馬券が投げつけられる。しかしキルエブリワンがそれら全てを持ち主の元へと弾き返した事で賭けの敗者達も処刑されてレースは無事に幕を下ろした。
式の後、脳天に馬券が刺さった観客悪魔の一人は取材に対し「国へ帰るための手足も売ってしまった。誰かから奪うしかない」と邪悪な笑みをこちらに向けながら応じてくれた。

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(画像.ジェノサイドマシンを斃し、嘶くキルエブリワン)