近年、魔界では摂取した食物が口に入った瞬間の感覚を、比喩を用いて他者に伝達する「食レポ」という文化が流行しています。
食レポでは「邪ルバンが名誉を得た騎士団 その味」「遊び烏が陸海空のうち空を諦めた時の味」「塩味」など、生人間の食味をとっても様々な美辞麗句を用いて表現されます。

この流行のきっかけは、とある上級悪魔がDeathNS上で発した「味」という一言で、これに感化された多数の悪魔がこぞって食レポを始めたものと見られています。

「味」以降、魔界の飲食店は平均して売り上げが6.66倍になったとの調査がある一方、飲食店のオーナーからは「味って何? 知らない知らない知らない」「味なんてつけたことない」「怖いよ」という声もあり、「味」自体が匿名悪魔の流布した偽の感覚ではないかという見方もあります。

味脳
(味を知った瞬間の脳 全てが美しかった)