昨夜未明、不毛県枯渇市に住まう上級悪魔の渇望・飢餓・貪欲さんが号泣しました。
調べによると渇望さんの住居の近隣約999999キロメートル半径には生物が居ない。つまり、朝起きてすぐ命を奪える存在が居ないという過酷な環境であり非常に重篤なストレスを抱えていたとのことです。

「あまりにも理不尽です。岩や砂を殴ったとて、得られるのは痛みと虚しさだけ。不毛な生活です」

激しい飢えをこらえ、涙ながらに訴える渇望さん。この壊滅的住環境は渇望さん自身が長い年月をかけて食い尽くし作り上げたものとはいえ、何かを殺すためだけに毎朝遠出をせねばならない状況に改善の見通しは立っていないそうです。
キラー
(辺境デーモンの渇望・飢餓・貪欲さん。嫌いなものは騒音、好きなものは静穏)