死地に居合わせるもすんでの所で生き残り、命を長らえた経験は魔界の住民ならば誰でも一度や二度ならず三度四度とあるだろう。もし無いのであれば、その安穏とした生き方を悔いて即刻死ぬべきだ。

──そんな、「首の皮1枚繋がって安堵している瞬間の悪魔」を探し出してトドメを刺しにいくサービスが絶命市で始まり、話題となっている。
この取り組みは絶命市魔役所の殺したる課の主導で行われ、市が総力を上げて探し出した死にかけの悪魔の元にキラーデビルが訪れて殺すというものだ。

爆熱激死火山のふもとでこのサービスの餌食となったとある悪魔は「せっかく九九九九九死に一生の死地から運良く生きて帰ったのに殺された。不快だ」と述べて地獄に落ちており、死に損ないが死亡する微笑ましい光景となった。

殺したる課長のキラーデビルはこの取り組みの理念について「あと少しなのに殺しきれなかった、って凄いストレスじゃないですか。そういうのを僕は無くしていきたいんですよ、この世から」と述べており、また続けて「手負いのエビルは最も恐ろしい。楽な仕事じゃありませんね」と、苦労も語った。
血デーモン